ファースト・アルバムを1位の座から蹴落としたのがこのセカンド・アルバム。オリジナル8曲、カヴァー6曲((6)(7)(8)(10)(12)(14))、軽快なロックンロールに始まり、シャウトでしめる前作の方向性にのっとった形だ。1作めで実績が認められ、2か月の制作期間がおかれている。全体にヴォーカルも演奏も荒けずりで、オリジナルもこれといった有名な曲はないが、光を放ち始めたダイアモンドといった印象がある。チャック・ベリーに代表されるR&Bからマーベレッツのようなハーモニーに重点をおいたコーラス・グループまで、幅広い指向性とサウンドのルーツを探ることができるのもこのアルバムの特徴であろう。ハーフ・シャドウで4人の顔を浮かびあがらせたモノトーンの斬新なジャケットは、アメリカや日本でのファースト・アルバムにも使われ、初期のビートルズを象徴する写真となっている。30万枚という予約枚数の新記録を樹立。イギリス初のミリオン・セラーにも輝いている。 |